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2015/10/21 

賃貸オフィスは火災保険がマスト!加入してなかったら、もしもの時にどうなるの?

ほとんどの賃貸オフィスで、契約内容に「火災保険の加入」が義務付けられています。火災保険はそれだけ賃貸契約において重要視されています。

この火災保険への加入は、法律で定められているのではなく、あくまでも契約上の問題なのですが、火災保険の加入に承諾しなかった場合は、どんな賃貸オフィスでも契約させてもらえないでしょう。もしも、そんな火災保険に加入せずに、賃貸オフィスを契約したらいざという時にどうなるのでしょうか?

様々なケースを想定してみましょう。

火災保険の加入が義務付けられている理由

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火災保険は火災による物件や什器・備品、商品などの物品の損害を補償するだけのものではなく、水漏れや落雷などの天災による損害も補償されます。

多くの賃貸において火災保険への加入が義務付けられている理由は、火災や天災などで物件に損害が出た場合に契約者に発生する、物件オーナーに対する賠償責任にあります。契約者が火災や天災などで物件に損害を与えた場合に、物件オーナーがその損害を賠償してもらうための担保としての火災保険という側面が強いのです。

火災保険と言っても、その内容はひとつではありません。賃貸オフィスの場合に加入が義務付けられる火災保険は主に以下の3つです。

借家人賠償責任保険

借家人賠償保険は、契約者が物件オーナーに対して負う、「債務不履行責任」を補償するための保険です。他人の権利や利益を侵害した場合には、その損害を賠償する責任が発生します。しかし、火災の場合は、重大な過失がない限り「失火責任法」が適用され、基本的には賠償責任は問われなくなります。

しかし、契約者が物件を焼失させてしまった場合には、物件を借りた時の状態で物件オーナーに返還することができなくなるので、債務不履行による損害賠償責任が発生します。

借りているオフィスで火事を起こし物件全体を燃やしてしまった場合には、ビルまるごとの損害賠償責任が発生することになり、契約者にそれが賠償できるかどうかは分かりません。物件オーナーとしては、そういう場面での補償のために「借家人賠償責任保険」への加入を義務付けているのです。

個人賠償責任保険

自分が重大な過失により火事を起こし失火責任法が適用されない状態で、近所に損害を与えた場合には損害賠償責任が発生します。

火事以外にも、水漏れや爆発などで他人や他人の物件に損害を与えてしまった場合のために、「個人賠償責任保険」を備えておく必要があります。

家財保険

家財保険は、賃貸オフィス内の家電や家具などに天災や火事などで損害があった場合に掛ける保険です。

自分で発生させた火事ではなく、近所で発生した火事の消火作業により、家財等が水浸しになるなどの損害を被った場合は、失火責任法により、基本的には火事の発生源となった人に損害賠償を求めることはできません。

物件オーナーは建物を復旧する責任がありますが、契約者の家財道具までは責任を負うことはないため、この家財保険は契約者が自分の財産のために掛けておくものとなります。

火災保険に入っていなかったらどうなる?

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賃貸オフィスにおける火災保険の加入義務について説明すると、火災保険は賃貸オーナーのために入るものであるように思えます。

それならば、火災保険に入らなくても自己責任がとれれば良いのでは?と思う人もいるかもしれません。もしくは、自分は絶対に火事を起こさないという自信があるから入りたくない、高価なものはあまり置いていないから入りたくないと思う人もいるでしょう。

では、火災保険に入らずに、物件や物品に損害が発生した場合、どうなるのでしょうか?●つのパターンで考えてみましょう。

火事を起こした場合

自分が起こした火事が、オフィスから発生し、隣のオフィス、建物の一部まで延焼してしまったとします。

火事を起こした場合には、契約者が請け負う物件オーナーへの賠償義務を全て自己負担で支払わなければなりません。失火責任法が適用されなかった場合には、近所への賠償責任も発生してしまいます。
そのため、物件オーナーに対するビルの修復代+隣のオフィスの家財道具一式+隣のオフィスの休業損失などの損害を全て自分で支払わなければならなくなります。

場所や広さにもよりますが、オフィスビルを建築するには、一坪あたり70万円ほど掛かるとされています。20坪で3階建てのオフィスビルだとすると、建築費は4200万円ほどです。

損失の規模によっては、物件の修復費用だけでも1000万〜3000万円かかると考えて良いでしょう。それに隣のオフィスへの賠償に掛かる金額を足せば、大変な額になってしまいます。

火事に巻き込まれてしまった場合

同じビルに入居する他の契約者や、隣の建物の住人が火事を起こし、それに巻き込まれる形で自分の借りた物件が焼失、消火による水濡れなどの損害を受けてしまった場合には、物件オーナーに対して契約者が原状回復義務を負います。

火事を起こした人に過失が認められれば、自分の元に及んだ被害も賠償してもらえる可能性がありますが、失火責任法が適用されれば、自分のオフィスに及んだ被害は自分で修復しなければなりません。

どの程度の被害を受けたかによりますが、火災保険に加入している場合と加入していない場合では、出費には大きな差が出るでしょう。

火災保険は忘れずに加入・更新
火災保険に入らずに賃貸オフィスを契約するのは大変リスキーなことです。また、更新手続きも忘れないようにしましょう。

自分自身がいくら火事に気をつけても、近所から発生した問題に巻き込まれてしまう危険はあるのです。会社を大きくしていくためにも、いざという時のために備えておく心構えが必要です。

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